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せっかく可愛い多肉植物をお迎えしたのに、気がついたら茎がひょろひょろ伸びて、なんだか格好悪くなっちゃった...。そんな経験、ありませんか? これ、多肉植物を育てていると多くの人が一度はぶつかる「徒長(とちょう)」という現象なんです。
多肉植物の徒長って、そもそも何なの?
多肉植物の徒長って、そもそも何なの?
多肉植物を育てていて、「あれ?なんか間延びしてる?」とか「茎がひょろひょろ伸びてきちゃった...」と感じたことはありませんか? それがまさに「徒長(とちょう)」と呼ばれる現象です。徒長とは、植物が光を求めて茎や葉が間延びして伸びてしまうこと。本来ギュッと詰まっているはずの葉と葉の間隔が広がり、全体的にだらしない印象になってしまいます。
特に初心者さんが育てやすいとされるセダムやエケベリアの仲間でもよく見られます。元気がないわけではないけれど、あのぷっくりとした可愛い姿からはほど遠くなってしまうんですよね。植物にとっては生きるための反応なんですが、観賞用として育てている私たちにとっては、ちょっと残念な変化かもしれません。
多肉植物 徒長 させないための初心者向け基本ケア
多肉植物 徒長 させないための初心者向け基本ケア
徒長の最大の原因!「日光」はとにかく大事
さて、多肉植物をひょろひょろの徒長から守るために、まず最初に頭に入れてほしいのが「日光」のこと。
これ、もう断言しちゃいますけど、多肉植物が徒長する原因の9割は日光不足だと思ってくれていいです。彼らは砂漠とか、強い日差しが降り注ぐ場所に自生している子たちですから、お日様が大好きなんですよ。
光が足りないと、「もっと光を!光を求めて伸びなきゃ!」って必死になって、茎を伸ばしちゃうんです。その結果、あのぷっくり可愛い姿じゃなくて、間延びした残念な姿に...。
だから、徒長させないためには、とにかくたっぷりお日様に当ててあげること。これが一番の基本中の基本です。
窓辺に置くなら、南向きや東向きで、できるだけ長い時間日が当たる場所を選んでみてください。ただし、夏場の直射日光は葉焼けの原因になることもあるので、レースのカーテン越しにしたり、少し場所をずらしたりと調整は必要です。
- 多肉植物は日光が大好き!
- 光が足りないと徒長するサイン
- 南向き・東向きの窓辺がおすすめ
- 夏場の強い日差しは注意
水やりもポイント!あげすぎ注意報
日光の次に大事なのが水やり。
「え、水あげないと枯れちゃうんじゃないの?」って思うかもしれませんね。もちろん水は必要です。でも、多肉植物は葉や茎に水分をため込むことができるので、そんなに頻繁に水をあげる必要はないんです。むしろ、水のあげすぎは徒長の原因になることもあります。
土がずっと湿っている状態だと、根っこが呼吸できなくなったり、徒長を誘発したりします。「乾燥気味に育てる」というのが多肉植物の基本ケアの鉄則。土が完全に乾いたことを確認してから、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりあげる。これが正しい水やりのリズムです。
特に、春と秋の生長期以外、例えば夏場の蒸れる時期や冬場の寒い時期は、水を控えめにするのが徒長を防ぐコツ。japanplantcare.comでも紹介されているように、季節ごとの水やり頻度を意識すると、より健康に育てられますよ。
季節 | 水やりの頻度目安 | ポイント |
---|---|---|
春・秋 | 土が完全に乾いたらたっぷり | 生長期なので比較的しっかり |
夏 | 土が完全に乾いて数日後 | 高温多湿を避けて夜に |
冬 | 月に1~2回程度 | 断水気味に管理 |
風通しと置き場所で差がつく!
日光と水やりの他に、意外と見落としがちなのが「風通し」です。
多肉植物は、じめじめした環境や風通しの悪い場所が苦手。風通しが悪いと土が乾きにくくなりますし、蒸れて徒長しやすくなります。
室内で育てる場合でも、晴れた日中は窓を開けて風を通したり、サーキュレーターを使ったりするのも効果的です。ベランダなど屋外で育てる場合は、ある程度風通しは確保できますが、雨が続く時期などは軒下に入れるなどの工夫が必要になります。
徒長させないための置き場所を考えるときは、日光がしっかり当たる場所であることと、風通しが良いこと、この二つをセットで考えるといいですね。理想は、午前中にしっかり日が当たって、風がスーッと通るような場所。これで、多肉植物もきっと喜んでくれるはずです。
もし多肉植物が徒長しちゃったら?仕立て直しガイド
もし多肉植物が徒長しちゃったら?仕立て直しガイド
徒長した多肉植物、諦めないで!仕立て直しのサイン
さて、どんなに気をつけていても、「あれ?うちの子、ちょっとひょろっとしてきた?」って瞬間は来るかもしれません。そう、徒長しちゃった多肉植物を見て、がっかりする必要は全然ないんです。
徒長は、植物が生きようとした証拠。そして、私たち人間がちょっとお手伝いしてあげることで、また可愛い姿に戻すことができるんです。これが「仕立て直し」という作業。
仕立て直しって聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、要は徒長して伸びすぎた部分をカットして、形を整えてあげること。そして、カットした部分を使って新しい株を増やすこともできちゃうんです。一石二鳥どころか、一石三鳥くらいの嬉しい結果になることも!
勇気を出してチョンパ!「切り戻し」のやり方
徒長した多肉植物の仕立て直しのメインイベントは、「切り戻し」です。伸びてしまった茎を、好みの高さや形になるようにカットする作業のこと。
「え、切っちゃうの?大丈夫なの?」って思うかもしれませんが、多肉植物は茎を切ってもそこから新しい芽が出てくる生命力の強い子が多いんです。だから、思い切ってチョンパ(カット)しちゃいましょう!
カットする場所は、徒長して間延びしている部分の下。葉っぱがしっかり詰まっている部分の上あたりで切るのが目安です。使うハサミやナイフは、病気を防ぐために清潔なものを使ってくださいね。ライターで炙ったり、アルコールで拭いたりすると安心です。
カットした後、親株の切り口からは新しい子が出てくるのを期待します。一方、切り離した茎の方は、そのまま土に植えても根は出ません。ここがポイント。
カットした茎は、切り口を乾燥させる必要があります。風通しの良い、直射日光の当たらない場所に数日から1週間ほど置いて、切り口をしっかり乾かしてください。こうすることで、植え付けたときに腐るのを防ぎ、根が出やすくなります。
乾燥期間は多肉植物の種類や環境によって変わりますが、切り口がカサブタみたいになればOKサインです。
- 清潔なハサミ・ナイフを使う
- 徒長した部分の下、葉が詰まっているあたりでカット
- カットした茎は切り口をしっかり乾燥させる
- 乾燥期間は数日~1週間が目安
カットした子たちどうする?「挿し木」と「葉挿し」で増やす!
切り戻しでカットした茎や、もし取れてしまった葉っぱは、捨てるのはもったいない!これを使って多肉植物を増やすことができます。茎を使うのが「挿し木」、葉っぱを使うのが「葉挿し」です。
乾燥させた茎は、新しい鉢に多肉植物用の土を入れて、そこに挿します。深さは茎がグラつかない程度でOK。葉っぱの場合は、土の上に寝かせておくだけで大丈夫です。葉の付け根から根や小さな芽が出てきます。
挿し木も葉挿しも、植え付けた直後は水やりはしません。根っこが出るまでは、土が湿っていると腐りやすいからです。根が出てくるまで、明るい日陰で管理します。種類にもよりますが、数週間から数ヶ月で根や新しい芽が出てくるはずです。
根が出たのを確認したら、少しずつ水やりを始めます。最初は土が軽く湿る程度で、徐々に通常の水やり頻度に戻していきます。
この仕立て直しからの増殖、これがまた多肉植物栽培の醍醐味の一つなんですよね。小さな葉っぱから赤ちゃんが出てくるのを見たときは、もう感動ものです!
徒長しちゃった...と落ち込むのではなく、「よし、仕立て直しをして、さらに仲間を増やそう!」と前向きに捉えるのがおすすめです。失敗することもありますが、それも経験。何度か挑戦するうちに、きっと上手になりますよ。
方法 | 使うもの | やり方 | 水やり開始の目安 |
---|---|---|---|
挿し木 | 乾燥させた茎 | 土に挿す | 根が出たのを確認してから |
葉挿し | 葉っぱ | 土の上に置く | 根や芽が出たのを確認してから |
多肉植物 徒長 させないための年間スケジュールと考え方
多肉植物 徒長 させないための年間スケジュールと考え方
多肉植物の徒長の原因や対策、そしてもしもの時の仕立て直し方法を見てきました。でも、これって一度やれば終わり、という話ではないんです。多肉植物 徒長 させない 初心者さんが、年間を通して健康な姿を保つためには、季節ごとの変化を理解して、それに合わせたケアをしてあげることがすごく大切になります。
最後に:多肉植物の徒長と上手に付き合うために
多肉植物の徒長は、育てていると誰もが経験する可能性のある現象です。でも、今回の記事でご紹介したように、原因を知り、日当たり、水やり、風通しといった基本的なお世話のポイントを押さえれば、「多肉植物 徒長 させない 初心者」でも十分に防ぐことができます。
もし万が一、少し徒長してしまっても、悲観することはありません。仕立て直しでまた可愛い姿に戻すことも可能です。植物との付き合いは、試行錯誤の連続。一つ一つの変化を観察しながら、その多肉植物にとって一番心地よい環境を見つけていく過程を楽しんでください。
この記事が、あなたの多肉植物ライフをもっと楽しく、そして多肉植物たちが健やかに育つための一助となれば嬉しいです。japanplantcare.comでは、これからも皆さんの植物育てを応援する情報をお届けしていきます。